岡本眞ブログ
2012.03.10
60の手習い

僕がずっと憧れている3つの事柄です。

どれも試みたもののまことにお粗末。
そしていつも間にか、60をゆうに超える年にあいなってしまいました。
英会話教室にも通いました。
若い時は流行りのギターで語り弾きも。
PCはエクセル・ワード・パワーポイント程度・・。
しかしいずれも程度が問題、お粗末なのです。
英会話教室で日本語厳禁のルールが敷かれるや否や真っ先、リタイア。
以後、前から青い目の外人さんが来るや回れ右で顔を背ける過剰な自意識が続いてます。
もう一つ楽器を奏でる。
男の子2人にバイオリン、ピアノを習わせたまではよかったのが、すぐに野球、サッカーに転向。早々楽器だけが使われずの飾りに。そこで親父が発奮、黄バイエル、ツェルニー初歩入門教本を猛練習したことがありました。若い女性の先生だったことも大きな動機づけでした(不純)。
あれから30年、なんにも身についていないもんもんの生活が経過・・。
なんか身軽でしかも音色がよくて、雰囲気もあり、ちょっと格好もいい楽器ってないかな~と思っていました。
楽器店を覗いたり、知人の紹介してくれたジャズライブに行ったり、CD屋さんで洋楽、和楽のグラビアを見たりしてあれこれ考え、捜すこと半年あまり。
で、あったんですわ。 なんやと思います?
ヒント1、フルートのようでフルートでない。
その2、オカリナのようでオカリナでない。
それは何かと尋ねたら、じゃんじゃん・・・
そう、それはバンブー・フルートこと篠笛なんです。
後輩にとても柔らかい澄んだ音色で演奏するフルート奏者がいるんですが、あ~あいつか僕もあのように演奏したいもんや、と思い、一時はフルートにしようかと決めかけていましたが、予想外に長くしかも折りたたみでボックスに入れ持ち運びも大層のことが分かり、もっと身軽なものということで思いつきました。
それからというもの、先ずはどんな音色で、どんな練習をしたらいいのか、インターネットで調べ、ユーチューブ動画で実際の演奏を聴き続けてみました。
最初は、音の出しかた、運指(笛の7つの穴を指で押さえる操作)の仕方を学び、登場する上手な奏者の動画を観賞していました。
そして発見しました。すごい魅力的な女性奏者を。福原一笛さんという方です。
なんて言うんでしょう。理知的で透明感があり、吸い込まれそうなオーラーがあります。
すっかりその姿、演奏の雰囲気の虜になってしまいました。
寝る前には毎日、彼女のユーチューブの演奏を聞いています。いつかあのレベルの300分の1ぐらいには近づきたいと練習を重ねています。
でも篠笛の音色はとても響くんですね。なかなか毎日は練習できません。夜は近所迷惑ということで細君から10時以降は吹くこと厳禁のお達しがあります。しかたなし事務所で放課後、一人で30分ほど練習します。それでも気が引けます。早くうまくなりたい、そしていつかは、うっとり、聴いてくれる人に喜んでもらいたい、と思っています。
まだまだ10年早いと言われそうですが、横笛って出す音がほんとに一定しませんね。澄んだいい音が出たかと思えば、そのすぐ後にはかすれてしまったり、全く音が出ないことがしばしばです。わけが分かりません。
しかしこれが魅力かもしれませんね。この不安定さが・・。
不安定と言えば、横笛を奏でる構え方も考えれば実に妙でバランスの悪い姿です。
これが「姿がかっこいい」「姿にあこがれて」となるから不思議です。
あの恰好でしゃらりしゃらり、着物をきて月夜に笛を吹く・・・、
格好いいじゃありませんか。
ある有名な横笛奏者がこんなことを言っています。
「横笛ほどシンメトリーの安定性とはほど遠い、何とも非合理な格好はないです。楽器は非対称のものがほとんどではありますが、こんなにも、身体の横に物理的にはみ出てしまう構え。床や腿についているでもなく、ひもでゆわえるでもなく、容赦なく空中に浮いているという、不安定さ。その中で、一瞬、定まるところがある。
楽器が空中に自力で浮いている感じがするその瞬間。
これが美しい。」
なるほど・・、という感じです。
という何やかんやで今、最もはまっている篠笛を紹介しました。
前にも書いたんですが、「今年の目標の一つ、アメーズィング・グレースを譜面どおりに演奏できる」こと、に果敢に挑戦しております。仕事より、食べることより、寝ることより優先してやりたいことになっているかな・かな・かな”ひぐらし”?、?です。