オフィス人事教育のふれあいブログ
2021.05.26
精神疾患と休職・復職など管理上の留意点~就業が安定しない者への配慮~
このストレス社会において企業の中には鬱病や躁鬱疾患、統合失調症など心の病や精神疾患を患う従業員が増えてきています。特に職場の心理的ストレスが原因で症状が出てくる心因性精神疾患に対しては企業として安全衛生に配慮した職場環境の改善や上司・同僚など人間関係面での配慮が欠かせないものです。
体調がなかなか安定しない、
働いても長く続かず休みがちになる、
独りよがりな行動をして目が離せない、
職場内でトラブルが多く周囲の者が仕事に手がつかない、
など良好な職場秩序の維持が保てず気を使うことが少なくありません。
このような問題に直面したら企業はどのような基本的なスタンスで臨んでいけばいいのでしょうか。
まず前提として、心の病や精神疾患を患い本来の労働能力が発揮できなくなるには何らかの原因があるものです。その原因を探ることが重要と思います。そのうえで本人の勝手気ままな要因からなのか、情状酌量の余地があるか、を見極めることが大事ではないでしょうか。
企業内で休職制度があれば休ませるタイミング、症状回復の状況分析、復職のさせ方などを慎重に考慮して対処することになります。昨今はリハビリテーション制度の活用も導入されています。
ポイント
- ●普段より寄り添った良好なコミュニケーションを心掛け、本人への偏見を除いて公正に対応する。
- ●産業医や主治医との連携も行い、適切な支援ならびに適度な管理を行う
主治医責任:診断書の提出義務や治療状況の報告義務について記載のこと。
産業医責任:復職の際に産業医の診察を受ける旨を義務づけることを記載のこと
- ●本人、家族、産業医・主治医と話し合いを持ち、職場復帰のための治療計画や職場受け入れの最善の方法
- などを話し合う。
- ●なぜ本人が問題行動を行うのか、その背景・状況など情報を収集し、その者の職場環境の整備を職場ぐるみ
- で行う。
- ●本人の甘え、怠慢であると判断される場合は就業規則の罰則規定を確認のうえ、文章により注意や警告を行
- う。