オフィス人事教育のふれあいブログ

2012.02.05

club年度末を控え会社では、管理監督者を対象にした人事評価者研修なる講習会が行われます。pencil
先日2社でこの種の研修を担当してきました。
教室では、人が人を評価することの難しさやら曖昧さなどがいつも指摘されます。

公正で分かりやすい評価を行うことの大変さだけが強調され、一種の空しさが残ることも多いです。通り一遍の評価者研修の定番メニューを講義するだけでは、受講者にこのような被害者意識を持たせてしまうのでしょう。

僕は評価者研修の講師を担当する際、一つだけ言っておきたいことがあります。cat
それは人間だれでも誤りがあるということです。人の評価に完全なものはありません。
完全でないのが当たり前です。
不完全が当たり前だからこそ、上司・部下が共に歩み寄り話し合うのです。
この親和な関係づくりが評価といってもいいと思っています。
lovelyお互い教え、励まし、認めあう、そんな努力をするのが評価をするねらいです。
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尊厳で厳粛なものです。
つまり評価とは仕事に対するお互いの考え方や見方を定期的に確認する作業ということができます。
昇給やとか賞与の査定などはその会社で決められた単なる結果手続きです。

評価の基準に「期待通り」であった、とか、「期待にはやや及ばなかった」とかの判定尺度の表現例が多く見受けられます。
実はこれが曲者で、期待する、しないなんて言われても相手の考えや願望を知らずして応えられるはずもないじゃないですか。

何も伝えずして、君は今期、もう一つだった、とか、いまいちやったね、とかと判断されるとなると評価される本人にしてみれば”騙し打ち”もいいところですよ。
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そうは思いませんか?。sign02

僕の感ずるところ評価者である管理監督者が余りにも表現下手というか、自分の言葉・身体・表情含めて自分の思いを伝え切れていないですね。
言わなくても分かっているはずだ、
あの時みんなの前で言うた、社内通達で伝達した、
ミーティングで話した、
などなど通り一遍のコミュニケーションで事が済んでしまっているように思えてなりません。
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もう一度、部下ができないのは上司が教えていないのだ、という格言を思い出してほしものです。

今や会社のほとんどで「目標管理制度」が取り入れられています。この制度もそもそもが仕事の評価の尺度を、予めスタートする前にお互いの間で決めておきましょう、という管理システムですよね。
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6ヶ月なり1年後のお互いのゴールイメージを目標達成値というかたちで決めておくのです。そして目標の作り放っしにならないように組織を上げてフォローしていくシステムです。
でも多くの企業で陥る問題に、上位の方針や上司の期待がクリアに表わされていない傾向
があります。クリアでないという趣旨は、部下や関係者に充分理解されずに見切り発車されていることです。これでは期末の評価は、お互いの思惑や言い訳が充満して、しっくりしないでしょう。そして評価は難しい、難しい、と不満たらたらになってしまう所以です。shock
 
評価を公正に行うことで最も大事なことは、評価者が部下に普段からどのように仕事をしてもらいたいか、その成果や出来栄え、方法などを指揮・指導することではないでしょか。
部下は評価者の仕事に対する考えや思いを知ってはじめて期待に応える行いをしようと思っているはずです。clip

期待に対して何ができたかと考えているのか、何ができていない、と考えているのか?
その成否の原因は、どこにあって、なんと考えているのか?

評価の内容にしたいものです。clubspade