オフィス人事教育のふれあいブログ

2012.01.15

つい先日、お客様の会社がこの4月から迎え入れる大卒新入社員の研修をしてきました。
2回にわたる内定者研修です。cherryblossomclover

1回目buildingclip
1) 企業の目的と仕組み
2) 内定者の立場と入社までの心構え
3) 社会人予備知識(社員と労働・社会保険)
4) 人間関係の基本
5) 経営者との懇談

2回目memoclock
1) 職場のマナーとルール
2) 効果的なコミュニケーション
3) 入社までの私の目標
4) 内定者への友情メッセージ交換
5) 先輩社員との懇談

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今年入社する新入社員は、もちろん皆、平成生まれです。
小学・中学時代は、あのゆとり教育の方針でどっぷり従業を受けてきた世代ですね。
かつての受験競争や詰め込み教育の影響ということで、sweat01
思いやりや助け合いを重んじる情操教育をする必要がある、との文部科学省の考えでした。foot

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しかし学校が実践したのは、学習指導カリキュラムに大幅な余裕を持たせるだけで、実際の情操面での教育学習は、それぞれ学校の現場任せにしたのです
freeそして多くの学校は完全週休2日制となり、当初、土曜日は野外活動や地域の社会学習に充てる方針が、さっぱり実践することなく終わる、という失態をしてしまったのです。子供達は家でぶらぶら、部屋に閉じこもり、ゆとりが無目的な遊びに使われた、といいます。door

そういう子供達が、高校、大学と進むにつれて、昨今の超就職氷河期に直面することになったんですから大変ですね。typhoon

ここ数年の新入社員は、確かに狭き門をくぐり抜け、入社してきています。さすがに就職のための履歴書、エントリーシート、自己PRなどの記載はよく整えています。また人当たりも行儀もよく、言葉遣いも丁寧です。

 でもどこか物足りない、頼りない、か弱そうな雰囲気があるんですねdespair
若いからもっと当たって砕けろみたいなワイルドな感性は、見受けられないのです。特に自分の方から質問したり、訊ねる姿勢が少ないように思います。thinksweat02

箸の上げ下げから自分の足元の整理まで、親やお爺ちゃん、お婆ちゃんにやってもらってきたゆとり世代のこども達からすれば、なにも進んでも自らの要望や主張を通す必要もなかったのでしょうか、知らぬ間に一つの行動特性になっているように思えてなりません
 
pencilmemo
 1、話すこと
   伝えたいことをしっかり話す(実習)
 2、きくこと
   聞くと聴く(実習・事例研究)
 3、たずねること
   お互いを信頼しあい尊重しあうキッカケ
                (事例研究)
 4、やる気を引き出す
   言葉で、内容で、気持ちで通じ合う
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第2回目では、人と人の交わりで大事なこの4つの要素を学んでもらいました。
学生生活4年間でアルバイトの経験のない者は今では、皆無といっていいですね。
その経験である程度の敬語、紋切り型ではあるが

いらっしゃいませ、ありがとうございます、
お先に失礼します、恐れ入りますが、すいません

程度のあいさつもちゃんとできます。scissors

しかし感情の表現や相手の真意にきちんと応えようとする態度や姿勢は、やはり実社会で経験を踏んで身につくものでしょう。どうしても話し合いの実習では、うまく話したり聞くことができないので、中身も浅いままに流れていってしまいます。
         

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コミュニケーション、って、本当に難しいものです。
内定者だけでなく、大人も、高齢者もお互い真意を伝え、理解し合えるというのは至難の業ですね。

会って話せば分かる、
聞けば理解できる、
見ればはっきりする、
手と手をとれば分かち合える・・・、
といった行いに努めることが大事な、尊いことなんですね

ついつい私達は、自分の思うようにいかないときや問題にぶつかったときなどは相手を攻めます。
教育訓練の格言中の格言に
「相手が覚えていないのは、自分が教えなかったのだ」というフレーズがあります。
ズバリ言い得てますわ。

「相手が応えないのは、自分が打って響かせていないのだ

「相手が言えないのは、自分が伝えていないからだ

などなど、もう一度、真剣に自らの行いに意識を集中する必要がありそうです。

sweat01研修で偉そうなことを言うたびに、おのれ自身に言い聞かせることが多くなってきました。coldsweats01coldsweats02