オフィス人事教育のふれあいブログ
2010.03.26
ライブのあと
高校生をとりこにする、からのヒント
つい先日、ダウンタウンの”まっちゃん”の兄貴さんのライブ※に行き、親しく話ができました。彼はフォークで若者達に感謝する気持ちの大事さを広げる全国キャラバンを推進していくのだ、と言っています。彼を育てた「尼崎のおかあちゃん」への感謝の気持ちと共に。
※レアディレクション㈱異業種交流会(3.19)
松本隆博というとてもギターのうまい、そしてとても素直で熱い心根の方とお見受けしました。(まっちゃんに比べニュートラルでしゃべりの軽快さ、マナーのよさに・・・好感を持ちました。)
彼、いわくに今の高校生に元気の喝を入れるのだという。
自信がない、希望ややりたいことがない。大人を信じない、先生や親をも受け入れない。それでいて傲慢で謙虚さがない。人のアドバイスや忠告を聞かない。
自分が正しいと思い込んでいる。そういう高校生が多い、というのが定説みたいになっています。
しかし一方、人間としてごく当たり前の言葉や営みにすごく感動感涙するといいます。
例えば親孝行の大切さ、ありがとうの一言、今日まで生かされてきた自分の存在といった感謝の気持ちを、彼は軽快なしゃべりトーク、フオークギターで若者の心を捉えているのです。
皆さんもよく耳にします、いわゆる半疑問語というか非断定言葉がありますね。・・・みたいな、~じゃないですか、けっこう、正直いって・・・のようなですね。多分、あれって友達同士や大人や先輩にストレートに言い表さない昨今の気遣いかもしれないですね。案外繊細なんですね。お互い、傷つけないように防御線を張って・・・。頑張っているんですね。涙ぐるしいですね。
きっと今どきの若者って、素直でやさしい、暖かいこころ根を持っているんですよ。ただその表現が不器用だけではないでしょうか。
恥ずかしさやためらいは誰にもありますが、でも少年や青年には、思い切って自分をどんどん表現してほしいもんですね。
私たち大人のビジネス社会にとってもさっぱり景気のいい話が聞こえてきませんね。
でも悲観論ばかりではますます周囲は暗くなります。
このようなときこそ笑顔・素直・感謝の元気が出る3要素を見直したいものです。
中でも特効薬は笑顔です。
D.カーネギーは「人を動かす」という著書で、こんなことを言っています。
「元手がいらない。しかも利益は莫大。
与えても減らず、与えられた者は豊かになる。
一瞬、見せれば、その記憶は永久に続くことことがある。
どんな金持ちでも、これなしでは暮らせない。
どんな貧乏人でも、これによって豊かになる。
家庭に幸福を、商売に善意をもたらす。
疲れた者にとっては休養、失意の人にとっては光明。
悲しむ者にとっては太陽。悩める者にとっては自然の解毒剤となる。
買うことも、強要することも、盗むこともできない。
無償で与えてはじめて値打ちが出る」
僕は、人事教育コンサルタントという職業を30年間やらせていただいています。
その経験からいうと、元気のない会社の特徴は、やはり笑顔がないことですね。
訪問してもシーンとして声もない、こちらが失礼します、と声をかけないと挨拶ができない。これだと福を呼べないですね。自ら福を追い出しているようなもんです。
また飲食店でありながら店の暖簾が薄汚れたり、サービス業でありながら応対のなんと横柄な、といった感想は誰にも経験がありますよね。大手企業でもいくら品質管理や生産管理を徹底しても生身の人間の態度やマナーがなっていなければ台無しです。
人は実にさまざま、十人10色、百人100様、千差万別、だから面白い。だから恐ろしい。
そういう個性あふれる職場にあって、松本隆博さんが今どきの高校生をとりこにするような心の琴線とは一体何なんでしょうか。
福山雅治という1人のスターが何万何千人もの聴衆を引寄せ、魅了する圧倒的パワーとは一体何でしょうね。
もちろん断トツかっこよさもあるだろう。
でもそれだけでは飽きてしまいますし。。
真面目で地味な会社組織や職場の中での、
社員を夢中にさせる仕掛けは、当然に異なります。
熱狂演出のイケメン芸能スターのステージのようにはいきません。
うまく言えませんが、おそらくは、肌合いの温かさ、同じ匂いを嗅ぐひと時が持ち続けられるような感覚を作ることではないでしょうか。
働く仲間どうしが信頼し互いに励まされ、助け合えるようなの触れあいを感じる場面づくりといえるのではないでしょうか。
1、 人の心を打つ言葉の力を持っている(吸い込まれる)
2、 熱い思いや情熱が伝わってくる(感動させる)
3、 話が分かりやすく、信頼できる(言うことが信頼できる)
4、 この人の言うことなら私も協力したい、と思わせる(ファンにする)
5、 なんとなく安心できる(まじめで、よこしまなところを感じない)
こんな仲間との間柄があれば、先ずはかなりの相乗効果が期待できるのではないでしょうか。
相乗ですよ。掛け算思考の怖さは、100×0=0。
いくら事業計画が現実的で緻密であってもそれを推進するメンバーが笑顔のないマイナス思考であればゼロです。
苦しいときほど神頼み、厳しいときほどプラス思考、暗いときほどにっこり笑顔・・
皆さん、こぶくろが熱唱する「永遠にともに」ご承知ですよね。
共に笑い、共に感じ、
共に考え、共に分かり、
共に背負い、共に気づいて、
共に歩いていく
こと、などの言葉を現実にする場面づくりにヒントがあるように思うのです。