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2018.08.19

平成最終の暦を前にして

平成最後の後半年度に思うこと

お盆も過ぎいよいよ平成年度最後の後半を迎えようとしています。6月には大阪北部地方を地震が襲い、時をおかずに西日本を中心に豪雨が続き各地に大きな災害をもたらしました。そしてここ連日、命に危険を感じる酷暑が続きました。

この異常とも思われる気象状況のなか、皆様方におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。改めて日頃から心身の健康状態に留意しつつ毎日を平穏で感謝の気持ちをもって元気で暮らしてゆきたいと思っています。

さて平成の時代も今年度限りとなりますね。来年5月には新たな元号と共に30年余の平成は終わりを告げます。

皆様にとって平成とはどのような時代でありましたか。

明治・大正・昭和と戦争と激動の時代を経て迎えた平成でありましたが、文字通り「地平かにして天成る」という穏やかで静かな安定した暮らしができましたでしょうか。人は生きるために共存共生が必要で社会も相互扶助の支えを基にしています。一方、生きんがための競争も不可避なものとして現存しています。

平成の時代は後者、むしろ競争の側面では国際的な枠組みでもって質を変えながら大きくこれまで以上に拡大し新たな格差や貧困も増大しているのではないでしょうか。

また私がその多くを過ごした昭和の経済高度成長期の活気が嘘のように今や全国、津々浦々に過疎化、高齢化が進んでいてどこも閑散とし山は荒れ放題、道路は凸凹、公園など空き地の草は伸び放題、学校や公共施設は老朽化している状態が目立っています。

仕事がら各地に出向くときいつも目に着くのはアーケード街に人通りなくシャッターが1日中閉まり、お店の看板は薄はげ、ペンキもはがれ錆に覆われている現象です。

市町村の活性化や興隆はもはや至難のわざになっていると言わざるを得ません。人々の豊かさの意識もGDPでは語れぬ限界に至っているのではないか、とも思ってしまいます。

最近、若い人たちをはじめストックする意識からモノを共有するシェアリングエコノミーへの生活は確実に進んでいますね。

つまり消費もモノからコトへと人それぞれの心の豊かさを充実させる方向へと移っております。モノを持つことが必ずしも生活に豊かさを恵むことにならないしむしろ邪魔なことぐらいに考えるこのような価値観の変化はこれからの消費構造に大きなインパクトをもたらすものと思われます。

実際に私達仕事の場面ではどうなるのでしょうか。今、働き方改革のもといろいろな法律規制が導入されようとしていますが、ほんとうに自分がやりたいことをやりたい時間にやりたい方法でコトを進めることができるような企業社会が生まれるかもしれませんよ。

AIに職が奪われる時代が来るともいわれています。

私達の生活の先行きは次の元号の時代では全く予測が不可能です。

しかしいつの時代になっても人の感動やら共感できる場所で同じ思いを持つ仲間達と一緒に事(コト)に触れそこで流す涙や汗がお互いの営みをなす原動力になることに変わりはないと思います。

ただはっきり言えることは既に経済一辺倒な社会から低成長容認社会へと変化の兆しは見えてきています。次の時代では低成長の中にも豊かさが実感できる成熟社会へ、その創世が問われるように思えます。